シンクロのシステムが本格的に始動し始め、さらに突然サイキック族という新種族が追加されたこのパック。新種族は歓迎なのだが、あまりに種族としての統一性に秀ですぎていると思うのはいいことなのか悪いことなのか。「古代の機械」とか「宝玉獣」とか、そういった統一シリーズ系みたいな扱い。種族って、確かに種族としての特徴やサポートはあってもそういうものじゃないよね、とちょっと思うんだけれども。どうなんだろうね。
●ワンショット・ブースター
効果の方は使いにくいなら、モンスターが並ぶって部分をピックアップするべき? って言っても特殊召喚条件の前提としてもうモンスターは召喚してる筈なので、「デビルズ・サンクチュアリ」的な動きはできない。・・・シンクロか。
●ニトロ・シンクロン
現時点では「ニトロ・ウォリアー」専用カードだけど、これからニトロなんて増えるんだろうか。増えてもあと1体ってトコなんだろうけど。ニトロ・ウォリアーを使う気がないなら必要はないかなぁ。そも、チューナー指定シンクロモンスターは使い難いのだ。
●ボルト・ヘッジホッグ
使い捨てと考えれば、シンクロ補助には優秀。シンクロ召喚をデッキのメインにしたり、デッキの切り札となるモンスターがシンクロ系だったりするのなら投入しても構わないはず。
●デッド・ガードナー
地味。ステータス自体は悪くなく、種族もサーチし易い戦士、属性もウィルス対応の闇。攻撃対象変更効果はまず表側表示にならなきゃいけないのでとりあえず置いといてもいいかもだが、攻撃力を下げる効果は破壊されたターンのエンドフェイズ時。相手の攻撃で破壊されると次の自分のターンには元に戻ってるし、自殺特攻しようには攻撃力がゼロ。悪くないんだけど、どこが良いってピックアップする部分も特にないかな。
●シールド・ウォリアー
「ネクロ・ガードナー」の下位互換、ってところか? とりあえずこのタイプの効果が欲しいのならばネクロ・ガードナー優先で良い。
●スモール・ピース・ゴーレム
ややこしそうに見えたけど、ゴーレムはビッグが前提で、ミッドからピース、ピースからはミッドと互いを呼ぶわけだ。で、どう使うんだこれは。スモール→ミッドで融合、って流れ・・・?
●ミッド・ピース・ゴーレム
地味に岩石族の中では一応アタッカーになりそうな攻撃力・・・でも「グレイブ・オージャ」がいたか。スモールは本気で呼んだところでどうすればいいんだろうなあ。生贄か、壁か?
●ビッグ・ピース・ゴーレム
これは単体で見れるかな。要は特殊召喚でなく通常召喚扱いになった「サイバー・ドラゴン」か。使い勝手は勿論サイバードラゴンに劣るだろうけど・・・少なくとも岩石族ではアタッカー。出し易さ自体はサイバードラゴンと同じなら、あとは使い道だ。
●ダーク・スプロケッター
レベル1チューナー。その効果も完全にシンクロ専用で、そのシンクロ対象も闇属性と指定されている。逆から考えれば、闇属性のシンクロモンスターを使うデッキで、デッキ内のモンスターのレベルを鑑みてレベル1のチューナーが必要であると判断された場合に、ここで漸くこのカードが投入されるか否かが検討されるわけだ。遠まわしに使えないですよって言ってるようにも見えるかもだけど、投入採用基準はこのカードに限らず、チューナーはこんなものだろう。これも、チューナーやシンクロが使えないと言ってるわけじゃないのだが。
●ダーク・リゾネーター
「ジャイロイド」。ロイドデッキ以外でジャイロイドを投入しているのなら、チューナーであることや攻撃力からこちらを優先して構わないはず。効果もチューナーとしての特徴と相性が良い。
●ダブルプロテクター
相手の攻撃を壁として受け止めて、さらに攻撃力を下げるという第2の盾で、ダブルプロテクター、ってことだろうか。こいつもなかなかどうして地味無難系だなぁ。効果も含めて、「デッド・ガードナー」と同じ香りがする。
●ジュッテ・ナイト
地味だけど、地味ながらこの効果初めてなのかな。「エネミーコントローラー」「月読命」と同系の効果、と言うと強そうだなぁ。あと、チューナー。魅力は別に感じないな・・・。
●手錠龍
1体生贄のモンスターとしては上質な仕上がり。鬱陶しさはあるはずだ。「ギルファー・デーモン」と違い、再びモンスターカード化するので再利用の際に腐らないのはなかなか。
●モンタージュ・ドラゴン
デッキは選ぶが、えぐい。手札事故防止カード・・・ないメージは強いが、それでも6000前後の攻撃力程度の「モンタージュ・ドラゴン」ならしれっと出てくるのは怖い怖い。勿論、使い勝手のいいモンスターというわけではないのだが・・・。
●ゴロゴル
レベル3の割に攻守のバランスの良い岩石族。地味。
●メンタルマスター
サイキック族の特徴は、ライフを支払って効果を発動すること。「メンタルマスター」はサイキック族主軸でデッキを組むのならば必須カード。こいつだけでも下級サイキック族になら何にでも化ける。さらにこいつはチューナー。サイキック族はチューナーが多く、こいつでデッキを回すことによって各種シンクロモンスターがあっという間に出てくるのだ。サイキック族はシンクロ召喚に突出した種族だと言える。
●カバリスト
メンタルマスターがリクルーターなら、「カバリスト」はサーチャー。とはいえ、メンタルマスターよりも初動が遅れるので優先順位は少し劣る。勿論、こいつもライフを支払う必要はあるので注意。メンタルマスターから呼ぶ際は、チューナーでないレベル1サイキック族として、シンクロの数合わせに用いられることがあるやも。
●クレボンス
ライフさえ払い続ける限り、戦闘に対しては耐性を持つチューナー。場持ちするため、シンクロを狙う際はこのカードから召喚するといいだろう。サイキック族デッキ以外でも、シンクロを使う戦術に組み込めるかもしれない。ダイレクトアタックを受けるくらいなら、800ライフを払ったほうがマシな状況なんて・・・ってまぁそんな状況になってるコト自体がアウトか。
●メンタルプロテクター
壁だが、毎ターンライフを支払い続ける必要があるため、なるべくさくっとシンクロ召喚あたりに使ってしまいたい。守備力は高いし、初手としては悪くないはずだ。
●サイコ・コマンダー
ライフを支払うか否かも、支払う数値も自由なので、思ったよりだいぶ使い易い。アタッカーを張れるし、効果は地味にサイキック族全域に及ぶのも悪くない。さらに、レベル3チューナー。サイキック族にレベル4チューナーがいればかなり強かっただろうが・・・今後出るかなぁ。そこはうまくバランス取ってるんだろうなぁ。
●サイコ・ウォールド
サイキック族アタッカー。効果自体は使いどころが難しい・・・というか、使ったほうがいいんだろうかでも使わなくてもいいなぁ、ってタイミングが多くて。1ターン1回制限はないので、一気に自分フィールド上のサイキック族全員に2回攻撃付与なんかも可能。勿論、ライフは要るけれど。
ビジュアルが私好み。
●テレキアタッカー
攻撃力はサイキック族の中でも普通ちょい上くらいの無難なアタッカーだが、いかんせん地味。効果も地味。必要でないとは言わないが、重要度は低いだろう。チューナーでもないし。
●ディストラクター
自壊効果はあるものの、意外とあまり気にならない。サイキック族がいれば問題ないゆえ種族統一デッキを組めば問題ないし、自壊前にシンクロ素材にするなり何なりしてしまえば問題ない。1000ライフはちとコストが重いが、回数制限なしの魔法・罠除去は使い易いといえよう。
●剣闘獣エクイテ
攻撃力の微妙な、といってもまぁまぁはあるのだが、剣闘獣。「ダリウス」が蘇生なんだし、サルベージ効果のエクイテは微妙かな、と思いきや、「休息する剣闘獣」や闘器なんかのカードも拾って来れるのか。・・・と、してもちと微妙かなぁ、まだ。剣闘獣デッキに1枚くらい刺さっててもいいかも、って感じかしら。動いてるとこ見ないと何とも言えないけれど。
●ライトロード・プリースト ジェニス
初の、デッキ破壊コストを持たないライトロード。ライトロード壁代表。効果は地味で、速攻が信条のライトロードとは合わないかも。1枚だけ入れとけば、単純に「グラゴニス」や「裁きの龍」の条件に関わるライトロードの種類の量増しに使えるか。
●闇霊使いダルク
出ちゃったー闇霊使い。どうも男の子に見えますな。いや、別に全然いいんだけど。ってそれもそーゆー意味でもなくて。まぁ効果は普通の霊使いでしたね。後ろのD.ナポレオンがかわいいんだが。
●メカウサー
「ジャイアントウイルス」「素早いモモンガ」系モンスター。用途は彼等と同じ、生贄確保に戦線維持、墓地肥やしにも使える。無難に機械族デッキに積めるんでないかい、これ。
●オイスターマイスター
戦闘破壊以外でトークン生成。魚族なので、まずは「超古深海王シーラカンス」と絡めることを思いつく。確かに、シーラカンスで呼び出したこのカードを生贄にデカいのを召喚して、さらに生まれるトークンで追加でデカいのを・・・という戦術は面白い。「Bloo-D」あたりが狙い目。
●ツインバレル・ドラゴン
「リボルバー・ドラゴン」「ブローバック・ドラゴン」「ガトリング・ドラゴン」に続く第4弾。相変わらず、そこそこのステータスは持つ。効果自体は一発屋で、正効率は25%。地味かなー。
●伊弉凪
イザナギ。スピリットサポート。スピリットデッキではすぐに出てくるし、効果も悪くない。「霊子エネルギー固定装置」のようなコストも必要とせず、このカード自体は何も召喚制限に縛られていない。スピリットデッキ、今回のパックで強化の兆しが強いな。
●くの一ウォリアー
下級戦士族のやっぱり越えられない壁、攻撃力1800。コントロール転移に・・・耐性があるわけではないのか。「妄信するゴブリン」の互換的なモンスター、というイメージでいいんだろうか。しかし忍者系カードは風属性が多いのだな。
●ファラオの化身
アンデットにまたまた登場した、蘇生系効果カード。その条件は、このカードを使ってシンクロすること。しかし、このカードを使ってまで蘇生しようと考えるほどのデッキは純アンデットデッキだろう。となると、まずはアンデット族のチューナーの登場を期待せねばなるまい。
●ダーク・アサシン
闇属性デッキに入れれば、第2・第3の効果は用意に発動条件を満たせるだろう。裏守備全滅っていうのは強いのかなぁ。少なくとも、とりあえずで使えそうな下級ではある。しかし、「アサシン」のダーク化・・・じゃないのかなぁ。見た目も、ステータスも。
●金華猫
久々登場のスピリットモンスター。墓地のレベル1モンスターを蘇生するけど、このカードが手札に帰る際に、共にまたいなくなってしまうどころか今度は墓地ではなく除外ゾーン行き、というカード。思いっきり「ディスクガイ」意識してる感じはするけれど。蘇生したレベル1モンスターは「金華猫」が手札に帰る前にコストやら何やらにしてしまえばいいのだが。墓地に行くことで効果を発動するタイプのレベル1モンスターとか、何かいたかなー。
●大和神
新しい。リバースやチューナーと違い、スピリットやデュアルはルール部分の効果も全てテキストに記されている。よって、正確には「スピリット」というルールは無いのだ。だから、このカードは他のスピリットの共通のルールだった筈の「特殊召喚不可」が無く、「通常召喚不可」が付属されている。よくよく考えれば確かに、「トゥーン」なんかはモンスターによって確かにルールが違ったのだ。うーむ、盲点。
さてその効果だが、意外と地味。弱くはないが、これといって特筆すべき点もない。強制効果じゃないのはちょっと好印象、くらい。とはいえ、このカードは一応基本的には蘇生の利かないスピリット達の屍をコストに召喚できるため、コストは非常に軽い。毎ターン毎ターンの発動を考えても、手札に戻る除去し辛さを考えても、このレベルの効果で一番バランスは取れているんじゃないだろうか。
●寂々虫
昆虫族だーと思ったら何だこのシンクロサポート。虫じゃなくてもいいじゃん、でもこういうクチの効果って虫につけられやすいよね。魅惑の女王デッキにでもどうぞ。
●騒々虫
で、こっちはレベルを上げる、と。二匹まとめて期待はずれー!
●マルチ・ピース・ゴーレム
スモールは仲間はずれなのか・・・。要は「融合解除」なのだが、バトルフェイズ中に使える効果でもないため追撃はできないし、そもそも折角融合系カードを使って融合したモンスターをわざわざ素材に戻す意味がよくわからない。素材の方がいいんなら、はじめっから融合しなきゃいいわけだし。「未来融合」から融合解除しても、生贄確保とかならもっといい手段いくらでもあるしなぁ。何か目論見があるのだろうか、このカード。むむむ。
ただ、シンクロが入ってきたこの世代で融合だってまだ終わったわけじゃないんだぜ! ってアピールは好感が持てる。頑張って下さい、融合モブ達。
●ニトロ・ウォリアー
ここからシンクロ軍団。チューナー指定はちょっとマイナス。効果は悪くはない。というか、アニメ版の何だこの効果なご都合効果をそのまま持ってきてるのは面白い。折角のレベル7シンクロなのに、やっぱりチューナー指定が勿体無いなぁ・・・。
●スターダスト・ドラゴン
確かにこりゃ強い、気がする。イメージは「デスカリバー・ナイト」に近いけれど、カヴァーする範囲は破壊全般。その分、破壊意外のモンスター効果なんかは守備範囲外だけど、「大嵐」でも「ゴッドバードアタック」でも何でも潰せるのは悪くない。そして何より優れている2つの点は、効果を発動するかどうかは任意である点、そして効果を発動して自身を生贄に捧げた後、戻ってくるって点だ。イヤこれ何気に凄いですよ。攻撃力はいまひとつなので、大型モンスター合戦では普通に殴り倒される可能性はあるが、それでもなかなか使い易いドラゴンだろう。
●レッド・デーモンズ・ドラゴン
一足先にフライングでジャンプ付属されていたレッドデーモンズ。裏守備を殴った場合、そのカードも効果破壊扱いで墓地に送るらしいので、奇襲的なリクルーター潰しに使える。また、腐っても攻撃力3000は、同レベルのシンクロモンスターの中では最高値。レベル8シンクロの選択肢のひとつとして十分に採用圏内である。デメリットは、ロックデッキや「ユベル」などを相手した時に首を絞めることになるが、ちょっと注意すれば気にするほどでもないだろう。
●ゴヨウ・ガーディアン
レベル6のシンクロ体の中では破格のステータスと効果。レベル6のシンクロって意外と出し易く、それで2800とコントロール奪取効果って結構鬼ってる? 「ブレイン・クラッシャー」涙目。サイキック族デッキあたりならエキストラに置いとくだけでぽこぽこ出てくるだろう。少なくとも、現状ではどのエキストラデッキでもレベル6シンクロモンスターはこのカード一択じゃなかろうか。惜しむらくは、ネーミングとビジュアルである。