そういえばすっかり忘れていた、海外組カード達について。
具体的に強化されたのは、「魔法使い族」、「ライトロード」、「魚族」。それに「エーリアン」、「サイキック族」・・・かな? あとは構築の幅が広がったりカードの種類は増えたりしてるけれど、今一歩って感じだろうか。
今回は私の使用デッキ的には必要なカードは全く入っていなかったのだが、まわりの友達は大抵喜んでいた。自分にこそ影響なかったものの、今回はきっと良パックだったのだろうと思う。
●ガーディアン・オブ・オーダー
よくライトロードとの相性を言われているが、ライトロードにこのカードを積むスペースはあるのだろうか。弱いとは思わないのだが、なきゃないで問題なく、それならライトロードをもっと回転させるためのカードを積んだほうがいいんじゃないかなあ、とか、思っちゃったりもするのだ。
効果の性質上、劣勢を跳ね返すよりも優勢から追い討ちをかけるタイプのカード。安定性より爆発力・・・なら、確かにアリなのかな。「戦士の生還」と「トレード・イン」に両対応・・・が、活かせるデッキって何だろう。
●ライトロード・ドルイド オルクス
場持ちのするステータスではないが、かといってあまりに貧弱でもない。ライトロードはデッキに投入するカードの種類数も安定性に影響するので、個人的には「ジェニス」と同じくらいの位置付けか。1800は頼り切るには無理があるが、壁として任せるに悪くはない数値。
「オネスト」の存在からも効果によって相手に「何をしても無駄」と思わせることは可能だが、ライトロードの弱点となる「奈落の落とし穴」とかには影響ないことには注意。あと、墓地対象の効果も無効化するんだね、これ・・・。
●ライトロード・モンク エイリン
えーりん! えーりん!
効果は強力だが、ステータスは平凡。何度も何度も狙って使おうとするよりは、存在をちらつかせることで守備表示を躊躇わせるのが主な仕事だろうか。とりあえず強いからって3枚突っ込むタイプのカードではないと思うのだが、どうだろう。個人的にはデッキに2枚。
●ダーク・ジェネラル フリード
スーパーレアだと思ってたのに・・・。
闇属性というのは非常に数が多く、その用途も広いため、そのサーチというのは堕ちる前のフリードさん以上に便利。ただし、こちらは「レベル4」限定ということには注意したい。それでも生きてる限り毎ターン「デスカリバーナイト」やら「墓守の偵察者」やらが手札に加わり続けるって面倒この上ないだろう。
特殊召喚不可はまあ妥当、ステータスも2300は及第点ではある。魔法耐性も含めて、弱いカードじゃないとは思うのだが。
●マジカル・コンダクター
魔法使い族の期待の新人。カウンターの乗るペースが非常に早く、隣に「ディフェンダー」でも並べられるだけで結構手がつけられなくなる。レベル2チューナーを蘇生してのシンクロは基本戦術だが、このカード自体は維持し続けたいタイプの効果なのでできれば他にシンクロ相手を用意したいところ。適当に2枚使うだけでも下級魔法使い族は軒並み蘇生が可能になるし、もう1枚魔法の追加で「カオス・ソーサラー」等が射程に入る。
「エンディミオン」と組み合わせると無双状態に入るのかなぁ・・・?
●邪狂神の使い
魔法使いというかどう見ても悪魔。効果は墓地の調整なのだろうが、それならば「闇王プロメティス」のほうが良い。スタンバイフェイズに守備力を上げるってことは、どうにかして表側表示でスタンバイフェイズを迎える必要があるわけだし、リクルーターから呼べばいいって言ってもリクルーターから呼ぶ選択肢にはきっともっと良いのがあるはずなのだ。
●素早いムササビ
元ネタカードは勿論「素早いモモンガ」。効果は面白いのだが、残念ながらシンクロ全盛期のこのご時世では、アドバンス召喚に使えないトークンもあっさり素材に使われてしまうのだ。惜しい。
●炎の魔精イグニス
炎属性炎族らしく、バーン効果。基本は「キャノン・ソルジャー」的効果。バーンダメージが変動するのが特徴だが、最低でも撃った1匹ぶんで100ダメージは一応約束されている。ってフォローから入る時点でどうなのよ、って感じなのだが。
固定ダメージ、自身を射出できない、という差はあるものの、「超熱血球児」の存在もあるし・・・墓地が肥えた終盤用の効果なのだが、効果を活かすなら何よりその上で炎属性を並べるギミックが必要そう。難しいか。
●超古代恐獣
今回の恐獣はティラノではなくダイノと読むのだ。エンシェント・ダイノ。
決して弱くはないのだが、やはり恐竜族で最上級の枠を争うのは若干難易度が高そうだ。効果は種族専用「生還の宝札」。恐竜族は蘇生とは結構縁の遠い種族なので、活かすためには構築から変わってくる。それを無視して2700上級として使うという手もある。この場合、1体生贄での2400と2700の差はなかなか大きいのだが、「化石調査」でサーチできるかどうかはもっと大きいのだ。うーむ、何か惜しい。
この効果、このカード自体が蘇生したタイミングでは効果は・・・使えないかなあ、流石に。
●ライト・バニッシュ
とっくに言われている事だが、「昇天の角笛」の下位互換である。合掌。
●神聖騎士パーシアス
縛りはチューナー側じゃないほうが光属性であること。光属性デッキに無理矢理チューナーを積んで出すほどではないが、無理なく出せるデッキのエクストラに差し込んでおけば活躍するタイミングもあるだろう。とはいえ、地味に見えて毎ターンノーコストでの「エネミーコントローラー」って、便利だと思うよ? 貫通もあるし。
シンクロ素材と属性の性質上、オネストによるフォローが利きやすいのもポイントだろうか。
●メンタル・カウンセラー リリー
現状、天使族は下手にチューナーを突っ込むより、「ヴァルハラ」等から上級、最上級を展開していくほうが協力だったりするので、種族としてのチューナーらしい活躍は難しいか。レベル3チューナー枠も「ゲイル」「エアベルン」「サイコ・コマンダー」と争うには力不足か。
●朱光の宣告者
チューナーはこれくらいでいい、と思う。つまり、メイン効果があり、あとついでにチューナーでもある、が理想かと思うのだ。勿論こいつはチューナーであることは二の次、効果モンスター対応の「宣告者」である。魔法、罠ならばもっと簡単に止める術こそあれ、専用デッキでなければモンスター効果は「天罰」で止めるしかない。ならば、このカードのコストとこのカード自身を合わせても、天罰の発動に必要なカードと枚数は同じだ。コストが天使に限定されてはいるが、手札から発動できるほうがプラスじゃないだろうか。エンジェル・パーミッションならば採用・・・かなあと思ったけど、エンジェル・パーミなら「アルテミス」いるからカウンター罠使ったほうが良いんだね。しょぼん。
●伊弉波
「イザナギ」との関連性はあんまりない。同じスピリット関連カードではあるけど。
墓地に落ちたスピリットを手札のスピリットと入れ替える効果だが、発動のためにはこのカードを召喚する必要があるため、回収したスピリットの効果を使えるのは次のターン以降。一手遅い。手札交換なので損こそしてはいないのだが・・・。
●ゲイシャドウ
この名前はどうよ。アリだけど。
効果とステータスは一見しただけじゃ微妙としか言えない。「悪夢再び」に対応しており、他のカード消費なく魔力カウンターを生み出す可能性のあるアタッカー、か。活かすならカウンター生成の方向だろう。
●六武衆の露払い
相手に強力なモンスターがいた場合、自爆特攻を介することなくそれを破壊できる「ザンジ」と考えると、「諸刃の活人剣術」との相性は抜群だし、ステータスも低いわけではない。1ターンに1度の制限もないし、このカードが2体でも効果は発動できる。
と、決して弱くはないのだが、書いてることまんまの活躍をしてくれるので、それ以上も望みにくい。武衆デッキならば投入は迷わないような、何も考えずに強力なカード、というポジションからは外れてしまうかな。
●サイバー・シャーク
通常召喚か、特殊召喚か。それだけでも結構な差ではあるのだが。同効果持ちは既に存在するため、「魚族」としての持ち味を活かし・・・魚族の持ち味はもっと別なとこだから!
●ウォールクリエイター
いかにも海外カードっぽいビジュアルのサイキック族。壁としてなら「メンタルプロテクター」が存在するし、効果を使おうと思ったら攻撃表示で通常召喚する必要がある。その上でメンタルプロテクターと同じくライフコストを要求されるんなら、メンタルプロテクターでいいよやっぱり。サイキックはシンクロを多くする特性上、レベルの差から採用圏内に入る可能性はあるが・・・それでも。
●念動増幅装置
既に「脳開発研究所」が存在する以上、そちらのほうがデメリットこそあるものの汎用性は高い。こちらは「アームズ・ホール」でサーチが可能だけど、あっちはあっちで「テラ・フォーミング」でサーチできるのだ。テラ・フォーミングはフィールド魔法という特性上、基本的には特定カードのサーチにしか使えないけれど、このカード以外にもサイキックとは相性のいい「巨大化」や「進化する人類」を積めば、アームズ・ホールから戦術の幅を増やすことはできるため、このカードにはこのカードの使い方はあるけれど。・・・それでも。
●光の援軍
下級ライトロードなら何でもサーチ、ついでにデッキを3枚墓地へ送る。知っての通り、ライトロードでデッキを墓地送りにするのはメリットなので、つまりこのカードは非常に強力。ライトロード関連の効果では珍しく、効果ではなくコストでデッキからカードを墓地へ送るタイプだったり。シンプルに強いよ。
●復讐の女戦士ローズ
戦士族、レベル4チューナーというのが大事。ただ、増援は現在制限カードなので、その特性も活かしにくいかも。2体シンクロで「ギガンテック・ファイター」を出せるというのは戦士族デッキとしては大きいのだが。「不死武士」がレベル3なので、レベル7のシンクロ戦士族モンスターの強化に期待されます。
●シード・オブ・フレイム
「ロードポイズン」の互換に近いが、蘇生対象がレベル4以下限定、任意効果なのでタイミングを逃す、なぜか相手にトークンをプレゼントする、というこの3点において劣っており、総合的には使いやすいわけではない。「ローンファイア・ブロッサム」を蘇生できれば問題はないが、それ以外の下級植物族にはそこまで使いまわしたいモンスターもいない。「ダンディライオン」、ロードポイズンがぎりぎりか。効果破壊は待っていても仕方ないので自分から狙いに行くことになるが、そうすると「ブラック・ローズ」に巻き込むか、「フレグランス・ストーム」か。そこまでしても極端な活躍にはなりそうにないからなぁ。
●サボウ・ファイター
こっちは植物族の新戦力としてはもっと微妙で、正直下級アタッカーは「ボタニカル・ライオ」で足りてる以上そこは求めてるところじゃない、むしろ普通に見ればデメリットまでついるんだからそれこそ使いにくい。トークンを相手の場に生むカードはもう植物族にはかなりの数があり、そういうのを活かしたデッキ構築は可能なのだが。回りくどいなぁ。
●マックス・テレポーター
2000ライフとはまた大きいが、そこは脳開発研究所で踏み倒したいところ。破壊されてしまうにしても、1000ライフも浮く。
効果は強力で、このカードとレベル6のシンクロモンスター、もしくはレベル3と「ハイパーサイコガンナー」が並ぶ。横に別のモンスターがいれば、選択肢はさらに広がる。
「緊急テレポート」に続き「メンタルマスター」「ワン・フォー・ワン」まで規制されてしまったサイキック族の新たな可能性だ。これもまた、新しくデッキ構成自体を見直して活躍させてやりたいカードだろう。
●RAI-JIN
ライ、ジン。
デメリットが多い割にはやってることは地味な印象を受ける。「地獄の暴走召喚」とかからの爆発を危険視されたのだろうか。にしても、それって墓地肥やしから必要だし、回りくどいぞう・・・?
●RAI-MEI
ライ、メイ。
このカードゲームとしては初の「同じ読み方をするカード」の登場だったりする。
「RAIーJIN」と違って効果の汎用性は意外と高く、特にワン・フォー・ワンが制限カードになってしまったためメンタルマスター、「ライティー」をサーチできるサイキック族、フォーチュンレディの両デッキでは活躍が期待できる。ステータスも普通なので、特にフォーチュンレディデッキでは無理なく様子見で場に出せる数少ない下級にもなり、ビジュアルもおにゃのこ繋がりでそこまで違和感はない・・・気がする。
●剣闘獣レティアリィ
効果は「D.D.クロウ」。剣闘獣に欲しかった効果というわけではないが、無理なく一部のデッキのメタを刺せるようになった、と考えれば、一応は強化だろうか。剣闘もういいよ剣闘。
●ナイトエンド・ソーサラー
効果も、「マジックテンペスター」のビジュアルも、このカードは「マジカル・コンダクター」から蘇生の流れを意識されたカードだろう。「黒翼の魔術師」に続き、すごくラノベ臭いイラストだなあ。魔法使いのレベル2チューナー枠では、コンダクターの存在から一歩抜きんでている感はある。属性を意識するなら「マジカルフィシアリスト」と使い分けたいところか。
●マジックテンペスター
決めカードの印象が強いが、魔法使い族としては無理なく出せるレベル6シンクロの貴重な一体である。戦闘力は「エクスプローシブ・マジシャン」のほうが高いので、やはり使うならば魔力カウンターを活かしたいところだが。
これもやはり、エンディミオンと組んで専用デッキを構築すれば・・・化けるかな? 悪用もできそうだが、私は正統派な使い方で考えるほうが好きだ。
●狡猾な落とし穴
ノーマルレアだと思ってたのに。しかし、効果は面白い。
「お触れ」採用型デッキでお触れの変わりに積んでみるっていうのもアリかもしれないが、それよりは墓地の罠を取り払うのが現実的だろう。無理なく積むなら「ディスクライダー」か。・・・無理あるか。初手に引いたらラッキー、という博打で普通に積んでみるのもいいが、いずれにせよ投入枚数にも悩まされるところ。
●ギガンテック・ファイター/バスター
久し振りのすらっしゅばすたー。これから先、登場することはあるんだろうか。
「スターダスト」や「ハイパーサイコガンナー」の/バスターと同じで、このカードで戦っていくタイプのバスター。効果の性質上採用できるのは戦士族デッキに限られるが、「バスター・マーセナリ」も戦士族なので、バスターの中では一番無理なくデッキに組み込めるかもしれない。不死武士と「バスター・ビースト」の兼ね合いこそ悪いが、特化するのではなく、「バスター・モード」だけを仕込んでおいても機能するようなデッキとして運用できるだろう。
●ダーク・ボルテニス
条件も破壊の規模も緩くなった、闇版「ボルテニス」。闇属性とパーミッションカードで相性の良いデッキとなると、何だろう。「スカラベ」「イナゴ」でロックするタイプとか・・・かなあ?
まあ「神の宣告」に「魔宮の賄賂」、「天罰」をフルで積む闇属性メインのデッキくらいあってもおかしくないが。
●マテリアルファルコ
「マテリアルドラゴン」の後続としては、色々と効果が残念。魔法・罠破壊するモンスター効果、ってどういうことさ! マテリアルドラゴンは魔法・罠・モンスター効果、どれでも潰せたのに。ステータスも100だけだが落ち、属性もサポートの利きづらい風、マテリアルドラゴンにはあったバーンを回復に、みたいなオマケもなし。うーむ。
●ボーンクラッシャー
直接除去効果に乏しいアンデット族としては新戦力足り得る。自壊デメリットがここまで気になりにくい種族も珍しいし、墓地蘇生なんていくらでも、のいかにもアンデットという種族だからこそ活かせそうなこの効果は好印象。
●エーリアン・キッズ
光属性のエーリアン、という点を除けば、性能は平凡。特殊召喚されなければ、そんじょそこらのアタッカーに普通に殴り潰されるんだもん。Aカウンターの攻守ダウンがついてるのはいいのだが、どうにも世間(主に爬虫類スレ)で評価されてるほど素敵な子ではない気がするんだけどなあ。
●ミンゲイドラゴン
小回りの利く下級ドラゴン。ドラゴン族には結構欲しかったポジション。「レッドアイズ・ダークネスメタル」によって特殊召喚するべきほかの最上級ドラゴンは、増やしすぎると手札で腐ることになるが、このカードがいればレッドアイズ・ダークネスメタルがいなくても別の方向から召喚させることが可能になった。レッドアイズ・ダークネスメタルの特殊召喚コスト、「レッドアイズ・ワイバーン」や「龍の鏡」とドラゴン族は結構墓地除外も行うので、「異次元からの埋葬」もセットで使えるかも。
しかしこのネーミングは・・・何か、日本から海外へ行った時につくネーミングセンスに似ている。
●竜宮の白タウナギ
やっぱり魚族にレベル4のチューナーとか出しちゃ駄目だったって。
●未知ガエル
未知のカエルで未知ガエル。日本語訳が気になってたけど、やはり未知ガエルだったか。
効果はどうなんでしょう。「湿地草原」前提の効果だけど、ガエルの名を冠していることに意味があるという考え方もできるしね。
●古代遺跡コードA
エーリアン関連のカードでは、むしろこちらのほうが注目に値する。このカードがあればエーリアン蘇生し放題っすよ。永続魔法なので「ゴルガー」との相性も良く、ゴルガーの破壊か、このカードの蘇生か、どちらかを毎ターンのように発動できるような状態が続き出す。個人的にはエーリアン必須カードクラス。
●シンクロ・チェンジ
相手のシンクロモンスターを奪って自分のシンクロモンスターに置き換える、は理想の動き方だけど。墓地発動のギガンテック・ファイターも、蘇生制限に引っかかってしまうしなあ。いかにもな使い方が見えてこないと、採用されることは少なそうだ。